« 反帝民戦代弁人7.14論評 駐韓米軍の「核武装化着手」50年を迎えたことと関連して | メイン | 反帝民戦代弁人7.18論評 夢陽殺害事件60年と関連して »

[情勢] 駐韓米軍撤収を要求する世論動向

自主民堡(http://www.jajuminbo.net)
南北共同宣言実践連帯

 米国が北米関係正常化とは関係なしに駐韓米軍を永久駐留させようとする動静を見せている条件にあって、韓国社会の駐韓米軍撤収闘争は非常に重要な変化要素となっている。
 北朝鮮の軍事、外交的圧迫に韓国国民の駐韓米軍撤収闘争が結合すれば、米国はこれ以上駐韓米軍を駐留させる名分を見つけることができなくなる。
 駐韓米軍撤収に対して憂慮する彼らは、大きく2種類の理由を述べる。一つは駐韓米軍がなければ北朝鮮に南侵を許す可能性があるという心配あり、もう一つは米国が強大国であり血盟国家であるため、米国に依存するのが国益にかなう、という考えである。
 しかしこのような見解は2000年6.15共同宣言発表以後、急激に衰退している。


1. 根深い反北意識が消えている

 朝鮮戦争以後、韓国社会に深く根付いた反北情緒は、あらゆるものを合理化する主たる大義名分となった。隷属的な韓米関係も、独裁政権の暴圧も、過度な軍事費の支出も、すべて北朝鮮の「赤化統一」や「南への侵略威嚇」などの反北宣伝を通じて維持されることができた。
 駐韓米軍駐留による主権侵害も、駐留費負担も、絶え間ない犯罪と環境汚染もすべて北朝鮮から韓国を保護してくれるという大義名分のために、われわれ国民は耐えねばならなかった。
 しかし2000年歴史的な平壌対面と6.15共同宣言は、こうした反北意識を親北、連北意識へと変える決定的契機となった。
 国民の対北朝鮮観の変化は世論調査の結果で克明になる。南北頂上会談直後の2000年6月末、教育部が統一試験学校として指定したソウルのヤンソ中学校で、頂上会談を目前とした2000年5月末、3学年学生426人を対象に対北朝鮮観アンケート調査を実施したことにつづき、会談が終わった直後の6月末、3学年の3クラスの学生たちを標本として同一の内容のアンケート調査を実施した。
 当時のアンケート調査の結果、学生たちは「金正日委員長を含む北の指導者たちは、責任を取って退かなければならない対象か」という質問に、会談前には48%がイエスと答えたが、会談後には14%だけがイエスと答えた。
 また「金正日委員長を含む北指導者たちは、韓国と協力する対象なのか」という問いには、会談前には27%がイエスと答えたが、会談以後には何と73%の学生たちがイエスと答え、北の指導層に対する認識が大きく変わったことを示した。
 各種の世論調査にあらわれる年度別での対北意識変化の調査結果を見ると、北朝鮮をパートナーと認識する比率が半分を越えており、ますます中道的立場は減っていることが明確になる。
 また興味深いのは2005年の北朝鮮の核武装宣言と2006年の核実験以後でも、こうした国民の対北朝鮮観は大きく揺れなかったという点である。
 2005年の世論調査結果、北朝鮮の核保有が将来の統一韓国の国力伸張に望ましいという考えが44.1%(2005年4月9日フロンティアタイムズ)に達し、南北協調を優先しなければならないという意見(45.2%)が韓米協調を優先しなければならないという意見(39.1%)を追い抜いた(2005年4月8、9日月刊中央)。
 2006年の世論調査結果も似ており、北朝鮮の核問題解決のために韓国政府が南北協調を優先しなければならないという意見が55.1%(2006年10月9日社会動向研究所)となり、北朝鮮の核実験の目的に対しても米国との交渉カードという意見(72.1%)が、韓国への威嚇(4.5%)より圧倒的に高く現れた(2006年10月10日コリアリサーチ)。
 北朝鮮が戦争を起こすであろう、という考えも着実に減っている。朝鮮日報・韓国ギャラップの1993年調査では、わが国民3人中2人の67%が、北朝鮮の南への侵略を憂慮していることが明らかになった。しかし最近の調査では、質問項目により差はあるものの、北朝鮮の南への侵略憂慮がますます減ったと見られている。2001年6月の調査では46%、2002年11月の調査では33%、2003年2月の調査では37%であった。
 2003年の中央日報の調査でも、3年以内における北朝鮮の全面攻撃の可能性について「非常にありうる」は4%、「ある程度ありうる」32%を合わせて、36%であった。
 このように6.15共同宣言発表以後、国民の対北朝鮮観は大きく変化した。インターネット空間では「北朝鮮サラン・カフェ」のように北朝鮮を敵対的に眺めない同好会が急増し、北朝鮮を敵と規定した国家保安法に対する改・廃止意見が増加したのも、対北朝鮮観変化の一面を見せている。
 過去、米国と国内反統一勢力が反北意識を注入するために、北朝鮮の最高指導者の金正日国防委員長に対する悪宣伝に主力を注いだことを考慮するとき、金正日国防委員長に対する認識が大きく変化している部分も注目される。
 2000年6月18日、東亜日報は「金正日国防委員長は南北頂上会談報道で一躍『スター』として浮上した。国内はもちろん海外の放送やメディアでも、彼に対する評価が画期的に変わっている」と報道した。それ以後、金正日国防委員長のサングラスが流行して「金正日国防委員長ファン・カフェ」が登場した。国防振興院が2000年6月15日に実施した世論調査によれば、金委員長の政治的指導力に対する肯定的評価は会談前は20.2%で、会談後には53.7%に高まった。政治的信頼度も15.1%から51.2%に増えた。福祉財団の「愛の電話」が同日に行った世論調査でも、回答者は金委員長を庶民的(33.1%)であり、力強い性格(35.3%)で、気さくなスタイル(31.6%)と答えた。
 国民の対北朝鮮観が反北から親北へと変化している現実は、統一の実現の可能性を育てると同時に駐韓米軍の存在根拠を除去している。北朝鮮が「敵」でない以上、駐韓米軍をあえて留めておく理由がないのだ。

2. 親米から反米へと国民感情が変わっている

 2005年に統一連帯のハン・ヒョンス政策委員長は、6.15南北共同宣言がもたらした国民意識の変化について、まずは南北間往来が多くなったために北に対する認識の変化があったとし、二番目に北に対する認識の変化により崇米、反北対決意識が瓦解しはじめ、米国に対する認識もこれと連動して変化しはじめた、と述べた。
「反米」といえば、ごく少数の運動圏の主張として片付けてきた社会の雰囲気が、今は誰でも自然に口にする主題へと変化した。
 反米を全面に掲げた市民社会団体やインターネット同好会が急増し、大規模な反米集会に数多くの群衆が集結するかと思えば、米国に対する立場が大統領の当落に大きな影響を及ぼすレベルにまできた。
 反米意識の成長は親北意識の成長とともにのびている。すなわち、親米反北意識が親北反米意識へと変化しているのだ。
 これは親北意識が高まることで、わが民族に対する自負心が向上し、親米事大意識が消える過程であると見ることもでき、統一に対する関心が大きくなったため、統一を遮る勢力である米国に対する反感が大きくなった過程と見ることもできる。
 また「親北」に対する禁止が事実上なくなり、北朝鮮についての真実とともに米国に対する真実も広く知られるようになり、これとともに「反米」に対する禁止までなくなる過程であると理解することもできる。
 反米意識の成長は各種の世論調査結果に示される。まず韓半島周辺国の選好度調査の結果を見ると、北朝鮮が嫌いな人はおおむね減った反面、米国が嫌いな人は着実に増加した。韓国を威嚇する主体も大きく変化した。韓国に最も脅迫的な国家は米国であると現れている。
 6.15共同宣言以後、韓国人の反米感情に触れた代表的な事件の一つである冬季オリンピック「ショートトラック事件」直後の2002年2月23日、時事ジャーナルの世論調査の結果は国民の反米意識レベルをよく物語っている。
 当時、2月19日のブッシュ大統領の訪韓に合わせて、韓総連所属の大学生たちが駐韓米商工会議所を占拠した事件に対し、47.1%が「共感」とすると答えた。
 いわゆる「利敵団体」、「暴力団体」として国民の中に認識されてきた韓総連の占拠闘争に対し、半分に近い数が共感を表明したのはきわめて異例なことである。
 世論調査の担当者さえ、大義名分が正当であっても違法行為に対しては反対が多かったこれまでの世論調査の原則が破られたとし、驚きに耐えなかった。
 米国に対する認識はますます悪化しており、2002年の時事ジャーナル世論調査では56.1%が過去よりさらに悪くなったと答え、2005年の中央日報による世論調査では72.2%が、さらに悪くなったと答えた。
 反米意識が成長するのにともない、韓米同盟に対する考えも変化している。民主平和統一諮問会議が定期的に実施する世論調査結果を見ると、韓米同盟を強化または維持しようという意見は減る反面、対米依存から脱皮しなければならないという意見がますます大きくなっていることが分かる。
 韓米同盟に対する認識が変わるとともに、駐韓米軍に対する見解も着実に変化している。駐韓米軍の段階的撤収、あるいは即時撤収に賛成する比率はますます高まっている。
 もちろん、依然として駐韓米軍の必要性を認める人々は多い。
 2003年9月の中央日報の調査結果、多くの人々が駐韓米軍駐留が韓国の安保に「非常に重要」(35%)あるいは「ある程度重要」(52%)だと答えた。
 民主平和統一諮問会議の2004年世論調査結果も、駐韓米軍の必要性について「非常に必要だ」(29.1%)と「ある程度必要だ」(56.9%)という意見は、「必要でない」(13.6%)という意見より大きく示された。
 しかしこのような結果は、いまのところは駐韓米軍が必要だ、という意見であり、駐韓米軍の永久駐留を主張するものではない。
 駐韓米軍の永久駐留を主張する世論がごく少数であるいう点を考慮すると、結局、問題は駐韓米軍がいつまで駐留するべきあるか、駐韓米軍の必要性を決める尺度は何か、という点だ。
 実際に6.15共同宣言直後の2000年9月、ハンギョレ新聞の調べによれば、南北関係の進展により米軍は段階的に撤収しなければならない、という主張が67.3%、早い時期での撤収は10.8%となり、現在よりさらに高い数値を記録している。
 したがって以後の平和協定締結や北米関係正常化、南北頂上会談などの日程が進められれば、駐韓米軍撤収世論は急激に上昇するものと思われる。
 このように世論調査を通じて判明した反米意識の成長は、大衆的な反米闘争を通じて確認できる。さる2002年末の孝順さん・美善さん追慕キャンドルデモでは、大衆的反米闘争の可能性をそのまま示した。
 朝鮮戦争以後の半世紀を越える期間、韓国社会で「反米」は禁止された単語であった。しかしすでに反米感情が積もり積もった国民は当時、誰も彼もが手にロウソクのあかりを持ち、米国を糾弾するために街に出た。
 数多くの大衆が結集し長期間のデモを繰り広げた経験は、87年6月抗争以後、事実上はじめてのことであった。
 6月抗争が民主化運動であった点を思い出せば、キャンドルデモは韓国社会の変革運動の中心が、民主化運動から自主化運動へと転換されたことを伝える象徴的な闘争といえる。
 これ以後、反米運動は日常となり常識になった。「理由ある反米運動に賛成する」という意見が、87%もなる現実がこれをよく反映している。

* * *

 2004年、民主平和統一諮問会議が実施した駐韓米軍撤収の必要性に対する世論調査結果は、多くの示唆点を投げかける。
「不公平な韓米関係の脱皮」と「韓半島統一の障害物」という項目に高い数値が現れたことは結局、駐韓米軍撤収を通じて韓国社会の自主と統一を成し遂げねばならない、という意味と解釈することができる。
 換言すれば、韓国社会の変革運動のおもな目標である自主と統一を成し遂げるためには、駐韓米軍を追い出さねばならないということである。
 いま、親米反北から親北反米へと転換されている国民意識は、駐韓米軍撤収闘争の原動力となっている。
 一部では駐韓米軍撤収が時期尚早であるとか、駐韓米軍撤収のスローガンが大衆の呼応を得られていない、という。しかしこれは発展する国民意識を読めていない結論だ。
 一度でも駐韓米軍撤収を全面に持ちだして大衆の中へ入ってみれば、大衆が駐韓米軍撤収闘争にどれほど共感しているかをよく知ることが出来る。
 進歩陣営は大衆を信じ、大衆の中にさらに深く入り、大衆が要求する自主と統一の新しい社会を開かなければならない。

About

2007年07月15日 13:13に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「反帝民戦代弁人7.14論評 駐韓米軍の「核武装化着手」50年を迎えたことと関連して」です。

次の投稿は「反帝民戦代弁人7.18論評 夢陽殺害事件60年と関連して」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Creative Commons License
このブログは、次のライセンスで保護されています。 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス.